昨年末の話題ですが・・・イタリアのCoviniエンジニアリングが公表した『C6W』を紹介したいと思います。
前輪が4、後輪が2という6タイヤの独特のスタイル。最大出力440psの4.2リットルV8を積み、最高速度は300km/hというスーパーカーだ。
6輪スポーツカーのモチーフになったのは、1976年のF1に突如出現した「ティレルP34」。前輪が4個という奇抜なアイデアを採用したF1マシンだったが、フロントサスペンションに過大な負担がかかることが判明。1978年にはプロジェクト自体が頓挫した。
30年の時を経て復活した6輪スポーツカー、同社代表のFerruccio Covini氏は「ハイドロサスペンションを導入することで、前輪への負担を減らした」と説明。さらに、「ブレーキ性能やタイヤグリップの向上、耐ハイドロプレーニング性、衝突安全性、乗り心地の改善など、6輪の長所はたくさんある」と強調する。
実際、C6Wのタイヤサイズは後輪が345/25-20に対して、前輪が205/45-15と極端に小さい。これにより、空気抵抗を減らすことができるという。ボディサイズは全長4180×全幅1990×全高1080mm。ホイールベースは当然2種類あって、2230mm、2750mmとなる。
エンジンはアウディ製4.2リットルV8(440ps)でミッドシップにレイアウト。ミッションは6速MT。スチールチューブラーシャシーにカーボン&グラスファイバー製ボディを組み合わせ、車重は1150kgという軽量に仕上げられた。この結果、トップスピードは300km/hに到達する。
Covini社ではC6Wを2009年末に限定発売する計画。プライスは公表されていないが、独特のメカニズムだけにかなりの高価格が予想される。